餓鬼が神になった瞬間 10

「会いたい、そして、話したい」

 

 

 

 

彼のことに愛想を尽かした同級生で、会うことも声を聞くこともすべてNGの生徒のことでした。

 

 

 

 

「会いたいんだね。心配してくれてたんだね。優しいよ」

 

 

 

 

そんなことが口から出ました。

 

 

 

 

今まで言ったことが無かったことでした。

 

 

 

 

「あたりまえだろ。俺はいつも人の役に立つことしか考えてないから」

 

 

 

 

衝撃でした!!

 

 

 

 

その後、またしてもビックリなことが起きました。

 

 

 

 

「俺、詩を書いたから読んで!!」

 

 

 

 

そう言って、一枚の用紙を手渡されました。

 

 

 

 

昨日までは血まみれの手で、あの暴れまくった手で私に詩を見せてくれました。

 

 

 

(つづく)

 

 

 

 

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