佐藤学長、本当にいつもありがとうございます。
大阪から帰ってくる飛行機の中で見えた景色が、
「今日だ!今日がその日だ!!」
と私に、父の和解の決意をさせてくれました。
その景色は、雲を突き抜けた先に見えた空の青さと、地球の地平線が広がる景色・・・。
その景色は今でもはっきり覚えています!
まるで宇宙から地球を見ているような感覚でした。
そして、なぜか涙が止まらなくなったのです。
実家に到着するまでの車の中では、ずーーー--ーっと内観光受状態が続いてました。
何がどうなる、とか、何かを伝えたいとか、そんな事は一切自分の中から消えていました。
どんな事をされてきたとか、何かを言われてきたとかそんな事も一切消えていました。
記憶という記憶が、その瞬間、全てなくなってしまっていたかのようでした。
車から降りると、父は車庫の前で近所のおじさんとお酒を飲んでいました。
ビールケースに座り、真っ昼間からほろ酔い気分の父。
「おお、金でも持ってきたか!」と金を出せとばかりにサッと手を差し出して来ました。
人生で一番大事なものは金、とにかく金、何があっても金・・・
そんな価値観の父に、いつもであれば呆れていた私ですが、その日は違っていました。
父の近くに跪き、差し出した父の手に私の手が重なりました。
その瞬間です!!
「父さーーーーーん、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい・・・・」
何かわからないのですが、心の奥から、腹の底から熱いものがぐぐぐーっと込み上げ、ボロボロボロボロ涙が溢れて来ました。
ちゃんと父の顔を見て、謝らなければ!!
とにかくちゃんと謝罪をしなければ!!
心の奥底から、そんな思いがわき上がったのです。
その時に言われた父の言葉に、またガツーンと魂を揺さぶられました。
(つづく)
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