祖母のために心を殺した孫が、出会ったもの 2

 

 

我慢していた積りにつもった思いや、人間関係の悩みなどから鬱が再発。

 

 

極度の精神状態のなか、死を決意して現場を飛び出した勝巳さん。

 

 

 

その後、どうなっていくのでしょうか。

 

 

 

 

昨日の続きです。

 

 

 

 

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行く当てもなく、県外へ逃れるも、一週間が経たないうちに警察に保護され、実家へ連れ戻されました。

 

 

 

家族や親戚、職場、友人、近隣・・・多くの方に多大な心配をかけました。

 

 

 

迷惑をかける形で会社を辞め、まさに人生のどん底でした。

 

 

 

「自分はとんでもないことをしてしまった」という自責の念や、それをどうすることもできない“情けない・許せない自分”への絶望感。

 

 

 

「これからどうなっていくのだろう」という不安や社会に対する恐怖感・・・

 

 

 

 

様々な思いが交錯する中、心の矢印は完全に自分の内面へ向き、日々自分を責め続けるという生活が丸二年続きました。

 

 

 

 

その間、心療内科へ通い、心の負担をリセットする作業をお世話になった先生の支援のもと行いました。

 

 

 

 

精神状態は落ち着き、少しずつ物事への冷静な判断ができるようになり「このままではだめだ」という思いから傷病手当金を打ちきり、再就職を決意するも、どうしても新しい一歩が踏み出せませんでした。

 

 

 

 

また鬱がでるのではないか。

 

 

 

同じことを繰り返し、周囲の方に大きな迷惑をかけるのではないか。

 

 

完全に自信を失っていた私は、自分の行動にすら責任が持てなくなっていました。

 

 

 

 

薬物や対話によって、一時的に精神を安定させることはできても、根本的に心のトラウマや鬱を消し去ることはできなかったのです。

 

 

 

 

(つづく)

 

 

 

 

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死を覚悟で職場を飛び出した勝巳さん。

 

 

 

 

沢山の方に迷惑をかけた形で会社もやめ、さらに、自分を責め続けるという苦しい日々が、二年間も続きます。

 

 

 

 

心療内科にも通院し、心が安定しはじめ、将来を考え、再就職をしようと奮起しますが、やはり薬物や対話では根本的な解決にはなりませんでした。

 

 

 

 

しかし、この後、不思議なことが起きます。

 

 

 

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