【前代未聞からの続き】
様々なセラピーやヒーリングを試み、心理学も深く学んだ。
が、どんなにお金と時間をかけても一時的な効果しか得られず
「次から次へと様々な手法を渡り歩いた」
「子供の事も家族のことも何一つ救えない自分に絶望を感じ、そんな自分には価値がないと思って」
「死を本格的に感じる」ような状態に。
しかし図書館で偶然手にした本に惹かれ、
「本当にこれが最後、これでダメだったら死のう」という覚悟で、その本の講座に参加した。
セミナーを受けて帰宅した直後、自分の心に湧き上がった義母への感謝の念。
それをストレートに伝えて二人で抱き合い涙を流した瞬間が、
多澤さんにとって人生のターニングポイントとなった。
嫁姑の関係が良い方向に転じたことで、家族の関係も蘇ってゆく。
作品の焦点は「永遠の課題」こと嫁姑問題であるが、そこにとどまらず実の親子、
義理の親子、夫婦、兄弟姉妹、姻戚関係など幅広い繋がりが影響し合っていいることがよくわかる。
〈つづく〉