まっくろな黒装束の女は、もはやエレベーターのボタンを押す指先まで、血の気が失せたような指になっていました。
失意のどん底の中、新幹線で自宅についたのは夜中の12時を廻ろうとしていたあたりでした。
自宅に帰ると、当時高校生だった娘が学校からもらった、小さな小さな領収書が居間の机に置かれていました。
ずっとずっと出すのを忘れていた領収書で、ボロボロになっていました。
「こんなもの、もう使わないんだから!」とクシャクシャにして、ゴミ箱にポイ!!
そして、一晩が経ち、朝方になりました。
目を覚ますか覚まさないかのうちに「諦めるな!諦めるな!諦めるな!・・・・」
その声は何度も何度も聞こえてきました!
時間を見るともう起きて娘の弁当を作る時間になっていたので、大急ぎで準備を始めるとそこに娘が起きてきたのです。
「あれ?ない・・・ここに置いておいた領収書、知らない?あれ?」と明らかに、私がクシャクシャにして捨てた領収書を探しはじめたのです。
「え?もう使わないと思って、捨てたけど?」
その瞬間、娘の顔色がサー----ーッと引いていくのがわかりました。
「何やってんの?あれ、なかったら超怒られるんだけどっ!!!!」と娘の怒りはMAXに!!
速攻ゴミ袋を全部ひっくり返して、猛スピードで探しはじめました。
その時、私の口から無意識に出た言葉は「諦めるな!諦めるな!」
ブツブツ言いながら、小さくもみくしゃにされた紙を探しました。
諦めるな!
諦めるな!
探しに探しまくりました。
そしてついに、「あった!!!!」
娘に渡しながらわかりました。
娘が「お母さん、絶対諦めたらダメだよ!」って言ってくれているのだとわかりました。
娘に手渡しながら、私はボロボロ泣いてしまっていました。
そして、その瞬間「わかったつもりになるな!」と言葉が聞こえてきたのです。
佐藤先生はずっとずっとそのことを伝え続けて下さっていたのではないかと思いました。
この数年前の出来事は、実に沢山の気づきを私に与えてくれました。
きれいごとではなく、本当に実際に体験してみないとわからない世界
一見、悪いと思われることがのちのち「それがあったからこそ!」と転換されていく世界
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